FXの手法の見つけ方について、こんな質問をいただきました。
「トレード手法の見つけ方がわかりません。有名なFXトレーダーの手法を真似してもうまくいかず、過去検証は実際にポジションを保有しないため緊張感がなく、あまり意味がないと思ってしまいます。」
大前提として、有名な人の手法を真似するのは素晴らしいことです!
「まずは真似してみる」という姿勢は初心者のうちは特に大事にしていただきたいところです。一方で、「過去検証だと実際にポジションを持たないので緊張感がなく、意味を感じない」という部分について、この記事で詳しくお答えしたいと思います。
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そもそも「実戦」と「過去検証」は目的が別
「ロットを実際に張ること」と「過去検証すること」、この2つは全く土俵が違います。
FX初心者の方が、どちらに重点を置くか、どちらを優先すべきか、という話ではありません。それぞれ取り組む上での目的が違うためです。
- 過去検証の目的は「パフォーマンスの平均を出すこと」
- 実際にロットを張る目的は「感情リスクを明らかにすること」
自分にあったFX手法を見つけるためには両方大切です。
自分にあったFX手法を見つける3ステップ

(1)「感情リスク」を理解する
「ロットを張らないと緊張感がなく意味がないと感じてしまう」という質問者の方のお話について。
ロットを張らないと緊張感が生まれないのは私も全く同じです。おっしゃるとおりだと思います。
では、なぜFXを勉強する上で「緊張感」が必要なのか、について。
この緊張感は「感情リスク」とも言い換えることができます。
感情リスクは、ポジションを常に持っていたい「ポジポジ病」をはじめ、「エントリーしたい」「退屈から開放されたい」「早く利確したい」「不安」「恐怖」など、ロットを張ることで生じる不安定な気持ち全般を指します。
感情リスクは誰にでも生じますし、人によって出やすい感情リスクのタイプが違います。まずはこのことを覚えておいてください。
(2)過去検証で平均パフォーマンスを算出する
過去検証を行なうことで、FX手法の平均パフォーマンスを算出できます。
過去検証は、自分が「このテクニカル分析の手法を使おう」と決めたやり方について、
・どの時間帯でトレードするのが適切なのか
- 勝率はどれくらいなのか
- リスクリワードはどのくらいが最適か
- エントリーポイントは1か月に何回くるのか
- ポジションはどのくらい保有することになるのか
- 年間で運用した場合プロフィットファクターはどのくらいか
といったことをしっかり考慮した上で、その手法の理屈やルールを検証していく作業です。
つまり、自分が選んだFX手法がどれ程のパフォーマンスをもたらすのか理解し、納得感を持たせるための作業と言い換えることができます。
(3)実戦で感情リスクを把握する
ここから実戦に移ります。ロットを張ることで緊張感、つまり感情リスクが生じ、過去検証で算出したパフォーマンス通りに実行できないことが理解できるかと思います。
実トレードの緊張感の中で自分に生じやすい感情リスクの傾向を掴み、なるべく正常かつ合理的な判断を維持するための対策を講じていく、という流れで手法を確立させていくのが理想です。
ただ、実際はほとんどの方が(2)で「手法の平均パフォーマンスを出す」部分が曖昧なまま、(3)の実戦に移ってしまっています。
平均パフォーマンスを出さないままロットを張っても、勝ち負けの原因が自分にあるのか、それとも手法が良くないのかが明確にならず、成長が遅れてしまいます。
ロットを張ると、不安、欲、恐怖、焦りといった感情リスクに支配されます。この感情リスクを抱えて正常な判断がしにくくなり、平均パフォーマンスに至らない結果となってしまいます。
遠回りに見えて、この流れでベストです!
平均パフォーマンスを実トレードで算出しようとするのはNG

過去検証による平均パフォーマンスの算出と、実戦で感情リスクを理解することの重要性は理解いただけたかと思います。
では「平均パフォーマンスを実際にロットを張りながら算出していけばいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、リアルタイムの相場で平均パフォーマンスを知ろうとした場合、日足は1日1本、1時間足は1時間に1本しか確定しないため、効率が悪く不安定です。
過去検証なら、実トレードでない分、感情リスクを排除でき、効率的に平均パフォーマンスを把握することができます。
パフォーマンス算出と実トレードを同時に行うのは効率悪し
過去検証はFX手法を改善する近道

例えば、過去検証時のリスクリワードが「リスク1:3リワード」のパフォーマンスで算出できていたのに、実際にロットを張ったところ「リスク1:1リワード」になってしまった場合。
自分のチキン利食いが原因だったり、利確地点の設定を誤っていたりと、自分自身に原因があることを判別できます。
さらに、チキン利食いが多くなってしまう方なら
「自分は100pipsくらいから利食いが多くなってしまう」
→「100pipsで分割利確を入れる」
といった自分流のルールを確立させることで、パフォーマンスを高めることができます。
手法を過去検証で理解していないと、実戦で生じる感情リスクがどういった条件で発生するのか答え合わせができず、具体的な改善もできないままです。
有名なトレーダーの手法を真似する場合も同様で、もし上手くいっていない場合、手法自体が良くないのか、自分自身が上手く運用できていないのか、原因を突き止める必要があります。そのためにも、まずは過去検証で、この手法で自分がどれだけのパフォーマンスを発揮できるのか知っておく必要があります。
手法のパフォーマンスを把握することで、起きる問題の原因を突き止められる
まとめ
FXは、優位性と再現性の高い売買を効率的にこなしていく作業です。
手法探しで大事なのは、効果が出ない原因が手法にあるのか、自分自身にあるのかを分けて考え、自分にあったやり方を探すことです。
効率の悪いやり方に囚われている方は、今回の記事を参考に、一度ご自身の過去検証に対する考え方を見直してみると、よりよい成長曲線を描けるかもしれません。
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